80's New Wave Laboratory

80年代のニューウェイヴ音源を中心に、近況やYouTube映像などを交えてレビューを書いています

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Frankie Goes To Hollywood/Welcome to the Pleasuredome

Welcome to the PleasuredomeWelcome to the Pleasuredome
Frankie Goes to Hollywood

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本作『Welcome to the Pleasuredome』はフランキー・ゴーズ・トゥー・ハリウッド [ Frankie Goes to Hollywood ] (以降FGTHと表記)がZTTレーベルから1984年に発表した、LPでは2枚組のデビューアルバム。

彼らは、1980年にパンク・バンドとして結成され、その後、ゲイであることを前面に打ち出したスタイルで活動していたのがトレヴァー・ホーン [ Trevor Horn ] の目にとまり、1983年にシングル「Relax」でデビューしました。
なお、グループ名の由来は、フランク・シナトラが音楽界から映画界に進出することを伝える新聞記事の見出しから「都へ出てきて堕落する」という意味をこめて名付けられたそうです。

トレヴァーの関与していないシンプルな「Relax」の映像(ビデオ版 BAND AID『VIDEO AID』に収録された映像)

当時のメンバーは、ホリー・ジョンソン [ Holly Johnson ] (V)、ポール・ラザフォード [ Paul Rutherford ] (V)、ブライアン・ナッシュ [ Brian Nash ] (G)、ピーター・ギル [ Peter Gill ] (D)、マーク・オトゥール [ Mark O'Toole ] (B)の5人。

デビュー・シングルの「Relax」は、性行為を描写した歌詞内容や排尿音などが問題となり、英国BBCだけでなく、多くの国の放送局で放送禁止となることで、逆に宣伝効果が高まり大ヒットを記録、彼らの名前は一躍有名になりました。

「Relax」(Original Version)のPV
夜のヒットスタジオでの「Relax」の衛星インタビューとライヴ映像

日本では英語のスラングに対する認識の甘さのためか、あまり歌詞の内容に触れられることはありませんでしたが、それでも当時のNHKでは放送を自粛するという措置をとっているそうです。
最近では、この曲のインパクトが買われたのか、多くのTVCMや「水10! ココリコミラクルタイプ」のテーマ曲に使われていました(これもすでに懐かしい話ですが‥笑)。

これは、マルコム・マクラレンが、セックス・ピストルズをプロデュースした際に「女王陛下くそくらえ!」というメッセージを盛り込んだ楽曲をあえて放送禁止にすることで、逆に宣伝効果を狙って成功したのと同じタイプの手法で、スキャンダラスなイメージを持たせることでワイドショーやゴシップ誌に書き立てられることを逆に利用した宣伝術です。

少し前に、タトゥー [ t.a.T.u ] がドタキャン騒ぎや素行の悪さで日本のワイドショーやゴシップ誌を賑わせ、逆に人気が出てしまったのとも似ていますが、彼女達も同じくトレヴァー・ホーンのプロデュースであることから、もしかするとこれも計算ずくの演技だったのではないかと考えることもできます(真相は分かりませんが・・・)。

いずれにせよ、このスタイルのスキャンダラスな宣伝手法は、今でもそれなりのセールスを生み出すことができるのは間違いないようです。

しかし、ゲイのスキャンダラスなイメージだけではなく、楽曲の方もよく練り込まれており、デビュー前の単なるハード・ゲイ指向の強いパンクから、当時最先端のサンプリング技術を駆使した攻撃的な音色で、非常に豪華な最新鋭のダンス・ミュージックへと変化を遂げました。
ちなみに、「Relax」のバックには、レッド・ツェッペリンのドラマー、故ジョン・ボーナムのドラム音をサンプリングした音色が効果的に使われています。

「Relax」(別バージョン)のPV
「Relax」(Alternative Version)のPV

また、続く2ndシングル「Two Tribes」は、当時の米ソ冷戦と核戦争の危機がテーマとなっており、アメリカのレーガン大統領とソ連のチェルネンコ書記長のそっくりさんが取っ組み合いで闘うというPVが話題を呼んで、全英で9週連続1位を記録しています。

「Two Tribes」のPV

本作は、このようなシングルと、当時のブームでもあった12inchシングルによる大量のリミックス盤による戦略が行われた後、満を持して発表されたデビュー・アルバム(LP2枚組の大作)で、シングルや12inchシングルのダンス仕様、もしくは音遊び的な作品と比べれば、まるでプログレ系アーチストのコンセプチャル・アルバムのような趣を持つメリハリの利いた作品です。

ここから私が感じるテーマは、ずばり「戦争と愛(同性愛)」。
ある意味で重たい作品とも言えるのですが、実に完成度は高く、所々に挿入される効果音的な音色やボイスなどのおかげで物語性が全面に現れ、このアルバム全体で1つの作品であることを感じさせてくれます。

なお、この後、本作から「The Power of Love」と「Welcome to the Pleasuredome」がシングルカットされました。

「Welcome to the Pleasuredome」のPV
「The Power Of Love」のPV
ホリー・ジョンソンのソロでの「The Power of Love」のライヴ映像

さらに、この頃行われたワールドツアーでは、あえてナチス・ドイツを彷彿させる装飾を施した舞台セットを使うことで、このアルバムのテーマ性をより強靭なものとし、音楽的な世界征服を目論んだ(笑)のではないでしょうか。

実際、こういったセンセーショナルなイメージ戦略により、FGTHは一躍人気者となったわけですが、逆に「トレヴァー・ホーンの操り人形」「ライブではテープを流すだけで演奏もできない」など、彼らを皮肉る声も多くあったようです。
(ちなみに、実際、ライヴではテープをバックに流していましたが、メンバーはそれに合わせてきっちり演奏はしていたようです。)

しかし、これだけ世間を賑わわせると飽きられるのも早いというのが世の常、この後86年に発表した『Liverpool』はほとんど話題にのぼることもなく、87年にホリー・ジョンソンがグループを離れると共に解散への道を辿りました。

そして、2004年、トレヴァー・ホーンの音楽生活25周年記念コンサートに合わせた再結成の話が持ち上がりますが、ホリー・ジョンソンはそれを拒否、新たにライアンというボーカリスト(やはりゲイ?)を迎えて再結成が行われました。

トレヴァー・ホーンの音楽生活25周年記念コンサートでの「Welcome to the pleasuredome」のライヴ映像
同じく同コンサートでの「Two Tribes」のライヴ映像

恐らく、90年初頭に公の場で公表した持病のエイズのせいではないかと思うのですが、ホリーが拒否した実際の理由はわかりません。

なお、新生FGTHはその後もライヴ活動を行っているそうで、近く新メンバーでのニューアルバムを発表する予定があるとか…。

怖いもの見たさというんでしょうか、カルチャー・クラブの新ボーカルと同じようにちょっとだけ興味を感じてしまいます(笑)。
きっと、また買っちゃうんだろうなぁ(哀)。


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